9月の末というのに真夏のような暑さの中、美郷台小学校の2年生たちがカメリアにやってきた。
地元の「町探検」をする学習だ。
首から水筒やらメモを取るための画板など大荷物を身に着け、5,6人が元気よく店に入ってきた。
リーダーの掛け声を合図に揃ってのごあいさつ。事前に渡された「質問内容」をさっそく始めてくれた・・・が、ちょっと待った!
せっかく来てくれたのだから、パン屋のことを説明させてちょうだい。
パン作りの工程を写真を見せながら説明する。日頃みんなが食べている給食やスーパーで売っているパンとの違いも説明する。
午前3時半に起床することもアピールした。
みんな目を輝かせて熱心に聞いてくれる。ひと通り説明した後、今度は作業場の中を案内しようと思っているうちに、ややっ!次のチームがやってきたしまったではないか!
どうやら予定時間をとっくに過ぎているらしい。
外で待っている子どもたちには悪いが、肝心の質問にも答えねばならない。
どうにか第一陣のお相手を終えると同時に次のチームがドドッと流れ込んでくる。
もう一度初めから同じ説明を始める。この後もう一組同じ流れで進めることに今更気づき、気合を入れなおした。すでにバテそうになってきたころ、3組目の子どもたちが私より疲れた顔をして入ってきた。もうこちらの説明する写真を見る目がトロンとしている。
炎天下の中、既に3か所の事業所を回ってきたらしい。お疲れさまねえ・・・さすがに飽きちゃうよね。
それでも作業所の中に入ると、ミキサーの回る様子や冷凍保存中のパン生地玉(翌日用)を見せるとパッと目を見開いて興味深く見入っている。
たった一時間半の出来事だったが、夜になっても子どもたちの姿が頭から離れない。翌日、体のアチコチガが痛い。
30年近くこの土地でパン屋をやらせてもらって、地元にお返ししたい気持ちからこの企画に賛同した。
イマドキのこどもはタブレットで店内を撮影してる。時代を感じつつ素直な子どもたちの健やかな成長を見守りたい。
来年はもう少し体力をつけてお迎えしたいものだ。